まこ先のきまぐれラクダ日記

mac04.exblog.jp ブログトップ

72. 段取り力

 きのうの夜、テレビを見ていたら、今まさに「時の人」である明治大学の斎藤孝さんが出ており、大切なのは「段取り力」だという話をしていた。ぼくは見たことがないけれど、そういう書名の本も出しているらしい。さすがに言われていることはいちいちもっともである。情報教育の分野ではかなり早い段階から、教師に必要なのは「コーディネート」の力だと言われてきたが、たぶん両者は重なる部分が大きいように思う。斎藤先生の話は、学校でも「段取り力」を育てるべきだということだったが、教師にそういう力が育っていなければ、当然、子どもにだって育てられるはずがない。
 考えてみると、授業を創るというのは、まさに段取りそのものである。ゴールのイメージ(本時のねらい)があって、素材を組み立てていくと同時に、ねらいからだんだん具体におろしてきて、トンネルを両側から掘り進むように(これは斎藤先生の例えだけれど)授業を構想していくのが本筋だ。そうだとすると、きちんと授業を創ることができる教師の子どもたちは、授業を通して自然に段取り力を身に付けているのかもしれない。
 しかし、ぼく自身もそうだが、段取りを全くしなくても授業らしきものはできてしまう。知識の内容という意味でのゴールは知っているのだから、とにかくそれを知らせればいいのだ。もちろん、授業のゴールが知識理解だけにあるわけではないから、それでは片手落ちなのだけれど、まあ、授業らしいものにはなる。教室には黒板とチョークがあり、教科書があるわけだから、準備なしで手ぶらで行ってもなんとかなってしまうのだ。ぼく自身、そういう授業のなんと多いことか・・・・。
 話はややそれるが、明日の授業の準備のために、今日は休日出勤して新しくなったコンピュータ室にしばらくこもっていた。使い方が分からないのでは話にならないし、必要なデータを入れておくとか、ネットワークプリンタがちゃんとつながっているかなどの確認もしておかないと、とても時間内におさまらないからだ。いわば、授業の「仕込み」である。それを使って、明日の授業でどう料理するかは、教師の腕かもしれない。でも、腕が悪くても、仕込んでおいたネタがよければ、それなりのものになるかもしれない。そんなことを考えながら作業をしていたのだが、環境が新しくなったことを差し引いても、この仕込みには結構時間がかかった。 それは、使うのが2年生だから、あらかじめ画面にこれだけのものを出しておかないと、これだけの活動が45分では終わらないぞ、という段取りによるものである。めったに段取りを組んで授業をすることなどない、ぐうたらな自分であるが、やはり多少あらたまってしなくてはいけないときくらいは、そういうことを考えるのである。
 2時間ほど、あーでもない、こーでもないと試行錯誤していて、とりあえず明日の仕込みは終わったのだが、ふと、これでは、授業にIT機器を活用しようという気にみんながならないのも仕方ないな、と感じた。
 つまり、ただでさえ、授業の段取りをするのがめんどうなのに(それって、ぼくだけかな?)、IT機器を使うとなると、段取りの数がはるかに増えるような気がするのである。もちろん、ほんとうはそれは気のせいで、IT機器を活用することで、ずいぶん簡単にできるようになることの方が多いのだが、多くの先生方の意識はそうではないようだ。それは、操作に対する苦手意識によるところも大きい。段取りの中には、トラブったときにどう対応するかという要素もあるので、操作への苦手意識が大きいと、段取る手間もその部分で大きくふくらんでしまうのだろう。
 校内の情報担当者としては、そのあたりをどうサポートしていくかが、教育の情報化を進める鍵になるかもしれない。
[PR]
by mac04 | 2004-10-31 18:49 | 教育
line

小学校教師のつぶやき。昔は情報教育についての話題も発信してました。


by mac04
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31